「自分で書いたのに90%と出ました」— どう受け止めればいいか
自分で書いた文章にAI作成の疑いが高く出たとき、それが何を意味するのか、何をしてはいけないのか、実際に確認すべきことは何かをお答えします。
質問
大学のレポートを最初から最後まで自分で書きました。念のためチェッカーに入れてみたら90%と出ました。AIを使ったことはないのに、なぜこうなるのでしょうか。提出しても大丈夫でしょうか。
短い答え
大丈夫です。 そしてそのスコアは「AIが書いた確率が90%」という意味ではありません。
スコアが意味していること
判定ツールは文章の出どころを知りません。次に来る語がどれくらい予測しやすいか、一文の長さにどれくらいばらつきがあるか——そうした文体の統計的な特徴を見ています。
ですから90%は、こう読むのが正確です。
「この文章は機械的な文体の特徴を強く示している。」
問題は、そうした特徴を人も持つという点です。特に次の場合です。
- 何度も推敲した文章 — 直すほど文が均等にそろいます
- 形式が決まっている文章 — レポート、報告書、論文は構造が強制されます
- 校正ツールを通した文章 — 個人の文体が削られていきます
- 論理的にうまく書けた文章 — 結論を先に置き、接続が規則的で、段落が均一
最後の項目が重要です。文章がうまいほど高く出る傾向があります。手をかけて直したレポートが、雑に書いた日記より高いスコアになるのは不思議なことではありません。
やってはいけないこと
スコアを下げようとして文を崩すこと。 誤字を残したり文末をでたらめに混ぜたりすればスコアは下がりますが、レポートの評価は悪くなります。スコアを見る人より、文章を読む人のほうがはるかに多いのです。
別のチェッカーをいくつも回すこと。 結果はばらばらに出るはずですし、どれも根拠にはなりません。時間を使うだけです。
実際にやること
1. 表示された文だけ開いてみる
全体スコアよりも文単位の表示が役に立ちます。表示された文について、一つだけ問いかけてください。
ここに自分の判断や具体的な事実があるか?
なければ埋めます(スコアも下がり、レポートも良くなります)。あるのに表示されたのなら、そのままにしてください。
2. 作成の過程を残しておく
万が一、質問を受けたときに備えます。難しいことではありません。
- 初稿のファイルを消さずに保管する
- クラウド文書で書いたなら変更履歴が自動的に残っています
- 参考資料のリンクを一箇所にまとめておく
3. 参考文献を確認する
意外にも、こちらのほうが実際の問題になることが多いのです。引用した資料が実在するか、一つずつ検索して確かめてください。
それでも不安なら
提出前に確認できるのは文体くらいで、それはもう済ませています。残っているのは説明できるかどうかです。
各段落について「なぜこの順序で書いたのか」を一行ずつ整理してみてください。構造を説明できる人が、その文章を書いた人です。質問を受けても、この準備だけでたいていは収まります。
誤検出がなぜ起きるのかは自分で書いたのにAIを疑われる理由に、実際に疑われたときの対応はAIで書いたのではと疑われたときに詳しくまとめてあります。
判定の結果は参考のためのAI作成の疑いであり、どんな判定の代わりにもなりません。